早川書房
『鳥頭(とりあたま)なんて誰が言った?動物の「知能」にかんする大いなる誤解』
エマニュエル・プイドバ著
松永りえ訳

をようやく読みました。

タイトルや表紙だけ見ると、「インコやオウムってすごい頭いいよね!」って内容の本だと思って読み始めたんですが、いい意味で裏切られましたし、「何かの賞(科学の醍醐味賞でした)の最終選考に残る程の内容ってすごい」と個人的には納得の面白い視点からの切り口でした。

批判や怒られるかもしれないとビビりながらも、一言で感想を告げるなら

『思ってたのと違う内容だったけど、面白い視点からの話で考えさせられる一冊!』ですかね。

とても、目から鱗の内容でした。

簡単なあらすじ

ご紹介した本を読むにあたって簡単に話の流れを知っていた方が取っつきやすそうだなぁと、要らん世話から簡単なあらすじを語らせてもらいますと

作者さんの体験や考えを追体験しながら本の内容に入るための基盤を作り

様々な視点からの検証や考察を各章ごとに語られ
(色々な視点から知能の検証や考察、他の知能との比較が行われ)

最後に作者さんの考えを語られる
(「知能」って一言に言っても色々な「知能」があるから比べる事なんて出来ないよね)

って感じの内容でした。

(実際はもっと深くて幅広い内容だったのですが、私の語彙力ではこれが限界です。すみません。)

多少、私の理解力が追いつかず序盤で心折れそうになりましたし、
「鳥すごいよ!」って内容を期待して読み始めると肩透かしをくらった感じになってしまうかも知れませんが、
「知能ってなんだろう?」って考えたい方にはオススメの内容です。

特に、本の内容の大部分を占めている「各章ごとの検証や考察」では知能を比較する対象が人間、霊長類、哺乳類(イルカやクジラ等の海にいる哺乳類も含む)、鳥類、爬虫類や昆虫などなどにもおよび、(直接は触れていませんがしれっと樹木も考察のいち要項として含まれていたのだろう事がわかる)とても大きな視点でのお話がすごく興味深く、面白かったです。

鳥さんの事を主軸に置いて語られているわけではありませんが、鳥さんの行動や知能に通じてくるところも、たくさん感じられましたしね。

クイズも一問ありました

そういえば、内容の途中にクイズが一問ありました。

どれがどの動物の骨でしょう?って問題なのですが、かなり難しくて私は見事におおハズレしましたが、それがまた楽しかったです。

良かったら皆さんも問題に挑戦してから続きを読んで答え合わせしてみてください。

かなり驚くと思います。(笑)

参加型の読書って楽しいですしね。

『訳者のあとがき』にも一見の価値あり

あと、私が女性だから誉められたように感じて嬉しかったっていう下心もありますが、『訳者さんのあとがき』も興味深く読めました。

といっても私の下心からだけだなく、日本人としても面白いと思える見解も書かれていて、なんと言えばいいのか、
著者さんが外国の方で日本の文化とは違った中で過ごしているのを、訳者さんは日本人だからか日本人ならではの視点から本書や著者さんへのあとがきとして書いてくれているんですよね。

それが、私にはなんだか新鮮で興味深いものに見えまして、『訳者のあとがき』面白いなぁと思いました。

なので是非、『訳者のあとがき』まで読んでみてください

って、私があまり外国の本を読んでいないから新鮮に映っただけかもしれないんですけどね(苦笑)

 

ということで、『鳥頭なんて誰が言った?』(エマニュエル・プイドバ著、松永りえ訳)の感想でした。

ネタバレになっていたらすみません。

どなたかの参考になれば幸いです。

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